8月20日(土) 04:50〜05:20

かつて満州国にあった「建国大学」。「五族協和」のスローガンのもと、日本や中国から優秀な若者たちが大学に集まり、私(朝日放送テレビ記者・丘文奈)の祖父もその一人だった。
理想を抱いて入学する学生だったが、やがて日中戦争の現実に直面する。日本人学生は自国が進む方向性に疑問を抱き、中国人学生は抗日運動に加わった。

複雑な思いが交差する中、それでも両国の学生たちは互いを「朋友」(中国語で「友達」)として認め合い、民族を超える友情を紡いだ。
その後日本の敗戦に伴い、建国大学は設立からわずか7年で歴史から姿を消した。しかし、学生たちの友情は途絶えることはなかった。
そして、その友情は1972年の日中国交正常化の下支えとなり、両国の歴史を大きく動かすことになる。歴史から消えた建国大学の学生たちの知られざる戦後を辿る。

朝日放送テレビ