小林旭が明かしたひばりとの出会い秘話
https://www.asagei.com/excerpt/24455

2人の出会いは1961年秋のこと。雑誌「明星」での対談だった。
「その時、ひばりが『恋人はいるの?』と聞くから『いないよ』と言ったら、『じゃあ、私と親しくしてよ』ってんで、気が付いたら恋人になっちゃってた」
 それからというもの、ひばりからの熱烈なラブコールは続く。小林の出向くさきざきにまで電話がかかってきた。
「ある時は芸能人が何十人も集まったパーティに呼ばれて『私のダーリンよ』と紹介されて‥‥。複雑な気持ちだったよ(笑)」
 極め付きはその年の暮れ、1台の黒塗りの車が小林の自宅前に横付けになったことだった。2、3人の若い衆のあとに続き、車から降り立ったのは「ひばりの父親代わり」と言われた神戸芸能社社長の田岡一雄氏。当時、山口組の三代目組長だった。
「お嬢(ひばり)がアンタにほれてると言うとんのや。天下のひばりにほれられて、これは男冥利に尽きるやないかぁ」
 田岡親分にこう切り出され、小林はたじろいだ。「いや、僕は結婚するにはちょっと早いんでね」だが、親分は畳みかけた。
「ひばりはアンタと一緒になれなんだら飯食わんと言うとんのじゃ。ええやないか。一緒になったれや」
 さすがの小林も「わかりました」と言わざるをえなかったという。