烈なコントラストで明暗を表現し、劇的でドラマティックな画面を構成した画家は、ルーベンス、ベラスケス、レンブラント、フェルメールと後世の巨匠たちに多大な影響を与えた。しかし殺人を犯し、人生の大半を逃亡者として生きることとなった。
「音楽家たち」は20代半ばに描いた初期のもの。4人の少年たちが肩や首、太腿を大胆にあらわにして、演奏の準備をしている。真ん中でリュートを調弦している少年は、半開きの口と潤んだ瞳は非常に官能的で見るもの魅了する。

<Art Traveler>冨永愛
<ナレーター>要潤