レンガの赤と瓦葺き屋根の黒とのコントラストが鮮やかな港のシンボル『横浜赤レンガ倉庫』。現在はショッピングやグルメを楽しめる大人気観光スポットですが、30年ほど前まではその名の通り倉庫として使用されていました。
歴史は古く明治末期の1911年に2号館が、2年後の1913年に1号館が竣工。創建当時に使用されたレンガは2棟合わせてなんと636万個、すべてが国産のものでした。日本初の荷物用エレベーターや消火水栓、防火扉など、当時の最新設備を備えており、その一部は現在も見ることができます。誕生から長く横浜の発展を支えてきた赤レンガ倉庫でしたが、コンテナ船の普及に伴い倉庫としての役割を失うことに。
横浜市が保全に向けて取得した1992年には廃墟同然だったといいますが、どのようにして現在の姿となったのでしょうか?そして、これほどの歴史と価値を持ちながらも重要文化財の指定を受けていないのはなぜか?そこには未来を見据えたある意図が…。
八木亜希子さんと共に、横浜の生き証人・赤レンガ倉庫の歴史と美に迫ります。

<Art Traveler>八木亜希子
<ナレーター>要潤