のちにアメリカ野球殿堂入りを果たすパッド・ガルビンは1889年シーズン中に、チャールズ・ブラウン=セカールが発見したサルの睾丸から抽出したテストステロンの注射を公然と行っており、当時はまだアナボリックステロイドは発明されていなかったが、その前駆体と考えられている。MLBで最初に運動能力向上薬物が使用された事例として知られている[1][2]。

アメリカ野球殿堂入りを果たしたミッキー・マントルはロジャー・マリスとの本塁打王争いを繰り広げた1961年シーズンの終盤に、突然膿瘍を発症した。ステロイドやアンフェタミンが含まれる「いんちき医者」が注射した針からの感染によるものと見られている[1]。また、ハンク・アーロンも自伝でアンフェタミンを一度だけ使用したと認めている[1]。ウィリー・メイズは現役時代晩年にアンフェタミンを液状にして「レッドジュース」と称して飲んでいた姿をチームメイトに目撃されている[3]。
https://sora.5ch.net/test/read.cgi/livetbs/1658181094/771-

 悲しいことだが、スポーツの世界に八百長と汚職はつきものだ。ギリシャには、紀元前776年に建築された古代オリンピックの競技場が現在も残っている。競技場の外にはかつて、神をまつる像や神殿が立ち並んでいたが、それらの建造物は、オリンピックの試合で不正行為や八百長をはたらいた選手やコーチたちから徴収した罰金によって建てられたものだった。

 つまり、スポーツ界における汚職の歴史は古く、少なくとも2800年前から存在していたのだ。ただ、八百長のような不正行為は、競技スポーツが存在する限り消えることはないだろう。それは人間の性だと言えるからだ。

 そして現代に生きる私たちは、これまでにはなかった問題に直面している。新しい形の八百長だ。そのまったく新しい現象は、スポーツを崩壊させる可能性すらある。現代の八百長は、ステロイドの摂取やスポーツ界に存在する諸問題を押しのけ、スポーツを死に追いやるだろう。
https://www.footballchannel.jp/2014/01/02/post19443/