造田が小学校高学年の頃から、両親はギャンブルに溺れるようになった。父が親の遺産を相続し、大金を手にしたのがその原因であった。

造田が中学生になると両親のギャンブル癖は悪化の一路を辿ったが、中学3年の時、勉強に打ち込んだ成果があって、進学校とされる高校に入学した。

しかし、両親のギャンブルは止むことはなく、ついには数千万円の借金を残して失踪。残された彼の家には借金取りが連日のように押しかけてくるようになった。

兄は大学生として一人暮らしをしていたため、造田が1人で借金取りの対応に迫られることになった。