3月1日(土) 04:50〜05:20

1966年に静岡県旧清水市で一家4人が殺害された事件で、一度死刑が確定した袴田巖さん(88)は58年という歳月を経て去年ようやく再審無罪が確定した。
静岡県警の津田隆好本部長は袴田さんの自宅を訪れ謝罪した。「長きにわたりご心労ご負担をお掛けし申し訳ありませんでした」と。
袴田さんは長期間の拘束で精神を病み、今は意思疎通が難しい。「長きにわたった」代償は大きかった。
事件発生から無罪確定まで58年という「長きにわたった」背景。そこには証拠開示に関する規定のない再審制度の不備が指摘されている。
袴田さんの姉ひで子さん(92)は弟の無罪確定後も全国各地に足を運ぶ。「巖の58年を無駄にしない。冤罪で苦しむ人たちを助けたい」と再審法改正の必要性を訴える。
死刑囚から一般市民へと立場を変えた袴田さんの生活に密着し、今の姿を描くとともに、審理を長期化している問題点を考える。

静岡朝日テレビ