菓子メーカーのシャトレーゼ(甲府市)で、雇用契約を結んだ特定技能の在留資格などを持つベトナム人労働者88人が約2カ月半働けず、無給で待機させられていたことが15日、同社への取材で分かった。7月上旬をめどに休業補償を支給するとしている。

同社によると、山形、岡山、鹿児島各県の新工場立ち上げに伴う増員のため、同じ産業分野の別の企業に移る「転籍」で88人と雇用契約を結んだ。山梨県の工場で2月下旬から働く予定だったが、機械搬入の遅れなどから新工場が全面稼働できず、平均約2カ月半、待機となった。

待機の間は無給で、休業補償などの支払いもなかった。88人は順次働き始め、19日にも全員が勤務を開始できる見通し。

同社は「働けないことで外国人労働者の皆さまに不安を与え、迷惑をかけた。特定技能の受け入れプロセスを見直し、再発防止に努める」とコメントした。〔共同〕