「10年に一度の傑作」という技術だった

Winnyで使われている技術は、ビットコインやNFT(Non-Fungible Token:代替不可能なトークン)などに使用され、最近脚光を浴びているブロックチェーン技術の先駆けとも言われている。

「日本のインターネットの父」と呼ばれる村井純・慶應義塾大学教授は、Winnyを「ソフトとしては10年に一度の傑作」と評価している。
しかし、裁判が行われている間、金子氏はWinnyの改良を行うことも、新たなP2P関連の技術開発もできずにいた。

そうしている間に、国外ではP2P関連の新たな技術が続々と現れていた。
同じP2P技術を利用した無料インターネット通話「Skype(スカイプ)」は世界中で使われ、これを開発した北欧の2人の技術者に巨万の富をもたらした。

今の日本人の生活になくてはならないコミュニケーションアプリ「LINE」も、同じくP2P技術が使われている。