6月25日(土) 04:50〜05:20

「船が浸水している、沈みそうだ!」4月23日、知床半島西側を航行中の観光船「KAZUI」から救助要請が寄せられた。
運航会社「知床遊覧船」が他社に先駆けて営業を始めた初日だった。
「海が荒れるようであれば引き返す『条件付き運航』であることを船長と打ち合わせ、出航を決定しました」事故から5日目に会見を開いた桂田精一社長。
しかし、運航を統括する「運航管理者」でありながら、ほとんど事務所に常駐していなかった。
取材を進めると、「KAZUI」の船長が事故の前、友人に「ブラック企業でいい加減な会社だ」と不安を打ち明けていたことが分かった。
知床観光の拠点である斜里町ウトロで旅館やホテルを複数経営するなど、事業拡大を図っていた桂田社長。
その裏で、観光船のベテラン船長を一斉に雇い止めにし、安全運航はないがしろにされていた。
ずさんな安全管理はなぜ見過ごされたのか?船の検査機関の関係者が、その背景にある問題点を証言した。

北海道テレビ放送