0001渡る世間は名無しばかり2024/01/06(土) 07:32:14.22
「度重なる地震で建物に疲労蓄積」
能登半島では20年12月ごろから続く群発地震で、建物の強度が下がっていたところに強い揺れに見舞われ、大きな被害につながったという見方もある。
3日に珠洲市などを現地調査した金沢大の村田晶助教(地震防災工学)は、「被害を受けていない家屋を見つけるのが難しく、23年5月の地震(最大震度6強)の被害をはるかに超えている。1階部分がつぶれて屋根しか見えない家もある。崩れた家が道を塞ぎ、車が走行するのも難しい」と緊迫した様子で語った。
村田助教によると、被害が大きい珠洲市正院町は河川による堆積平野にあり、地盤が軟弱で地震の際に揺れやすい。また、地震が繰り返されると、柱と梁(はり)を金属で接合している部分が緩くなったり壁の内部に亀裂が入ったりして、見た目では分からなくても建物の強度は下がっていく。村田助教は「度重なる地震で建物の構造に疲労が蓄積していた可能性がある」と指摘する。
一方、3日の調査では比較的新しい家は外観を保っていたことも確認した。阪神大震災を踏まえた00年の耐震基準改正後に建てられたとみられ、新たな基準が倒壊防止に役立っていた可能性があるという。
能登半島では地震が続き、今は問題がなさそうに見える建物でも今後の揺れで倒壊する恐れがある。避難所などにいて、どうしても家に物を取りに行かなければならない場合、村田助教は「明るい時間帯に誰かと一緒に行動するなど十分に注意してほしい」と呼びかける。