助け人走る~第2話(1973年10月27日放送)
「仇討大殺陣」
(監督・松野宏軌 脚本・國弘威雄)
大田原帯刀 - 志村喬 田島主水亟 - 渥美国泰
三宅備後守忠康 - 北村総一郎 間垣玄斉 - 千葉敏郎
松田 - 田畑猛雄 三宅 - 梶本潔
村上 - 島米八 飯塚 - 北野拓也
又七 - 西田良 おまん - 三浦徳子
稲葉与一郎 - 西真琴 稲葉与二郎 - 杉山光宏
譜代とはいえわずか一万ニ千石の田原藩主・三宅備後守忠康は、将軍家の行列が通る箱根の仙石原で、中山安兵衛に匹敵する仇討を演出し、将軍家に田原藩の名声をとどろかせ世間にも誇ろうと考えた。
先年、田原藩の元勘定方組頭・大田原帯刀が補佐役・稲葉主膳を果し合いで討取ったが、忠康はこの事件を利用して、主膳の子の与一郎兄弟に親の仇として帯刀を討たせようと仕組んだのである。
しかし、帯刀が主膳を討ったのにはわけがあった。
その頃、主膳をはじめ間垣玄斉ら十五人が藩の公金を横領しているのを知った帯刀は、藩のためにこの事実を公けにせず尋常の果しあいと称して公金横領の首領である主膳を討ったのだった。
※冒頭、坂東妻三郎主演、1937年制作『血煙高田の馬場』の映像から始まる。
板妻演ずる中山安兵衛の似顔絵を見た文さんの『どこかで見た顔だな』のひと言(そりゃあ、アンタの父親やがな!)から笑わせてくれる。
ちなみに、背中に『南無妙法蓮華経』と描かれている文さんの普段着は、板妻が生前に(どの作品かまでは判らないが)着用していた御下がりである。