必殺仕置人~第22話(1973年9月15日放送)
「楽あれば苦あり親はなし」
(監督・松本明 脚本・猪又憲吾)
野分の藤造 - 伊藤雄之助 お波 - 朝丘雪路
清兵衛 - 白羽大介 新島小弥太 - 田中直行
伊之助 - 榊原大介 源次 - 千葉敏郎
おまき - 三浦徳子 老婆すぎ - 木下サヨ子
おみよ - 奈村佳代子 平吉 - 重久剛

茶屋女のお波は、以前闇の公方といわれる盗賊の元締藤造の囲われ者だった。
その時に子供を宿すが、そうとは知らない藤造はお払い箱にし、あとで知ってお波親子を探した時には、お波はどうしても帰ろうとはしなかった。
藤造は自分には子供ができないものとあきらめていた時、ある女に子供ができた。
しかしそれまで自分は子種が薄いと思いこんでいただけに、しだいに自分の子とは信じられなくなり、殺してしまったことがあった。
お波はその事情を知っており、また自分の子供を盗人に育てたくないからと、藤造のもとへ帰りたがらず、茶屋女になって遊んだことのある主水らに子供をおしつけようとするのだった。

※朝丘はこの年に津川雅彦と再婚している。その縁から津川の親友松本明に呼ばれ、出演とあいなった。
また、松本演出も冴えており、伊藤雄之助の怪優っぷりも楽しめる。

※今回、『ボイン』というワードが出てくるが、これは67年に『11PM
』のアシスタントをやっていた朝丘に、大橋巨泉がつけたあだ名。
後年、82年には『日本国語大辞典』が、98年には『広辞苑』第五版が見出し語に採録された。