必殺仕事人Ⅲ~第35話(83年6月10日放送)
「金融札に手を出したのはお加代」
(監督:松野宏軌 脚本:鶉野明彦)
おふみ - 入江若葉 善右衛門 - 高木二朗
お志乃 - 貴倉良子 弥助 - 小林芳宏

利用者が歌留多札を差し込み口に入れると、中にいる係員から暗証番号と借入金額を質問され、それに答えると希望額を借り受けできるという画期的なシステム「歌留多金融」が大流行。
『てれずに手軽にちょっと拝借 歌留多金融』のキャッチフレーズでおなじみの大江戸屋は、無担保で金を貸し出す代わりに利息を高めに設定し取り立ても厳しくすることで、この新商売で大儲けしていた。
経営難に陥った彫山房の主人おふみは大江戸屋に借金を申し込み、大江戸屋の系列店「東海道」を紹介される。
東海道は多額の金を一度に貸すのと引き換えに、大江戸屋よりも貸し付け利率が高かった。
しかし職人への給与の支払いが滞っていたことに心を傷めていたおふみは、給与に当てる金欲しさに東海道から五十両を借りることにした。
ようやく給与の支払いを済ませたおふみだったが、我慢の限界だった職人たちに退職されてしまった。彫山房に残されたのはおふみと娘のお志乃、そしてただ一人の職人弥助だけとなった。
そして彫山房の経営は回復の傾向を見せることはなく、おふみは資金調達のために度々歌留多金融に頼ることに。おふみに借金地獄の魔の手が迫りはじめていた。