アルゴス(古代ギリシア語: ?ργο?, Argos, ラテン語: Argus)は、ギリシア神話に登場する100の目をもつ(あるいは体に多くの目をそなえた)巨人である。アゲーノールの息子。普見者(パノプテース)アルゴスと言われる。

ヘーラーの命令で、ゼウスの愛人で牝牛に変身したイーオーの見張りをしていたとき、イーオーを愛するゼウスの命令を受けてイーオーを取り戻しに来たヘルメースにより殺された。この際、ヘルメースは葦笛の音を聞かせてアルゴスの目をすべて眠らせて剣で首を刎ねたとも、遠くから石を当てて殺したともいう。あるいは、ヘルメースには殺されなかったが、イーオーを逃がされた責でヘーラーに処刑されたともいう。ヘルメースの異名「アルゲイポンテース」は、「アルゴスを殺した者」という意味ともされる。

ヘーラーはアルゴスの死後、彼を悼んで(あるいは罰の一環として)その目を取って自身の飼っているクジャクの尾羽根に飾った。それ以来、クジャクは尾羽根に百の目を持つという。クジャクの話にはもう1つ説があり、それによれば、ゼウスがヘーラーの機嫌を直させるために送った鳥がクジャクだという。