>>715のつづき
※必殺シリーズ最大の問題作登場!70年代は、エクソシスト、UFO、スプーン曲げといった空前のオカルトブーム。時のブームを単回でスパイスとして採り入れることはあったが、山内はシリーズのテーマとして採り入れるという大英断を下した。
しかし、必殺シリーズ自体時代劇からして異色なものであり、それに加えあまりにも奇をてらった内容に視聴者は離れていく事となる。
また、試写でおばさんの殺しを観た山内は「これはヤバい!」と感じ、失敗を確信する。市原があまりにもリアルすぎるのだ。ぼそぼそと背後から語りかけ、いきなりブスリ!刺された者は何が起きたか一瞬分からず絶命という、通り魔的なモノなのだ。
事実、地域によっては3%代にまで視聴率は低下。中村敦夫の脚の怪我、市原悦子の目の怪我(14、16話欠場)、和田アキ子に至っては大病を患い(21、22話欠場)最終回も顔見せ程度に終わるという『呪われたシリーズ』となるのであった。これにより、予定(たぶん26話予定とおもわれる)を早めて打ち切られることとなる。

※他のシリーズと大きく異なる点はまだある。ひとつは、先生が太陽を信仰する行者であるため、日の出のソーラーパーワーをチャージして殺しが昼間に行われる。
また、レギュラー陣の役名があだ名で、本名が明かされない。仮に正十が正八と同一人物とするならば、何らかの理由で江戸を追われ、正八が偽名を使っていると考えてもおかしくはない。
また、正十以外は金に執着心がなく、先生に至っては野草しか口にしない生粋のベジタリアンである。
はやいはなし、彼等は世間から差別にあったりした者や、社会不適合者の集団なのだ。