>>583
元はゲーム会社のプランナーをやっていた瘤久保が体調を崩し、その療養中に書いたのが本作である。椎名誠のファンで特に小学生くらいの時に読んだSF小説『アド・バード』に強い影響を受け、以降、漫画でもゲームでもポストアポカリプスものを好むようになったという。一般にディストピアを描くと暗い印象になり鬱屈した主人公になりやすいところ、椎名作品では、邪悪に見える生き物も含めて躍動した生命力を感じられ、同様に瘤久保は世紀末で生きるモヒカン野郎たちに生命力を感じると言う。『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のウォーボーイズの生き様のように、善悪を抜きにした生命賛歌をポストアポカリプスものでは感じることができ、そうした作品がいつか書ければと憧れていたと瘤久保は述べている。他にも世界観としてはナウシカの漫画版に影響を受けており、特に終盤の、ナウシカが自分たちを肯定するために修羅と化す経緯が好きだと言う