サッカー担当記者は言う。

 黒星を喫したコスタリカ戦と、1点先制されたスペイン戦前半、日本代表には不穏な空気が流れていたという。

「トップ下の鎌田大地が、感情をコントロールできていないのです。コスタリカ戦ではW杯初出場で固さが残る山根視来を怒鳴り散らし、スペイン戦では長友佑都に噛み付いた。苛立ちをコントロールできないんでしょう。コスタリカ戦では三笘薫のナイスアシストを生かしきれず、ミスを連発しました。ベテランで日本代表のムードメーカーである長友が鎌田をなだめ、空中分解を食い止めた。そのお陰で堂安律や田中碧のゴール、ゲーム終盤の吉田麻也の好セーブが生まれたと言ってもいい。久保も10歳からバルセロナに渡り、鋼のメンタルを持っているとはいえ、代表チームの中では最年少メンバー。萎縮することもあったのでは」(前出・サッカー担当記者)

 鎌田は今季、所属する独ブンデスリーガのフランクフルトで、チームトップの7ゴールを記録。W杯開幕まで絶好調だった。本人は「言い合うことは普通。別に僕はなんとも思っていない」と、コスタリカ戦後にスポーツ紙に答えている。