現在、国の名勝及び史跡にも指定されている「向島百花園」は、春夏秋冬、花が絶えない東京きっての奇跡の庭です。文化・文政期(1804~1830)に、江戸で骨董商を営んでいた佐原鞠塢(さはらきくう)が、交遊のあった文人墨客(酒井抱一、谷文晁、大田南畝など)の協力を得て、開園。
どこか素朴で江戸っ子の美意識と心意気に満ちています。そもそもなぜ、この地に百花園が誕生したのか? その歴史と細部にまで凝らされた究極の美に山崎怜奈が迫ります。

<Art Traveler>山崎怜奈
<ナレーター>磯村勇斗