国の重要文化財「裸体美人」は、萬鉄五郎(よろず・てつごろう)のデビュー作です。赤と緑の対比。寝ている姿なのに立っているような浮遊しているような縦長の構図。
鼻の穴も腋毛も開けっ広げで衒いなく、見る者を見下ろす裸婦の姿。その眼差しに込めた萬の思いとは?
東京藝術大学の前身、東京美術学校の卒業制作として描かれた「裸体美人」について、現学長の日比野克彦氏が考察、アートの魅力について語ります。
故郷岩手県に残された、若き日の作品や作画スタイルの変遷から、萬が目指した芸術への熱い思いにシシド・カフカが迫ります。またモデルを務めた萬の妻の回想により、その製作過程の様子も明らかに。

<Art Traveler>シシド・カフカ
<ナレーター>渡辺いっけい