第二次世界大戦末期、連合軍がドイツに侵攻を進める中、米軍にドン・コリアー(ブラッド・ピット)という1人の兵士がいた。髭面にこけた頬が特徴のその男は、周りから<ウォーダディー>と呼ばれ、長年の戦場での経験を持つリーダー格の存在だった。ウォーダディーが乗る“フューリー”と名付けた戦車の部隊には、他に3人の兵士が乗っていた。真面目で牧師の息子バイブル(シャイア・ラブーフ)、酒浸りだが頭が切れるゴード(マイケル・ペーニャ)、お調子者で修理専門のクーンアス(ジョン・バーンサル)。
そんなある日、ノーマン(ローガン・ラーマン)という若い兵士が彼らの部隊に配属されるが、戦争も人殺しの経験もなかった。そんな彼にウォーダディーは降伏したドイツ兵を銃殺するように命令するが、撃つことができず、無理矢理に引き金を引かせる…。その後、フューリーを含む4両の戦車はドイツのとある村はずれに入る。
ビルの中の人影に気づいたウォーダディーとノーマンが押し入ると、そこにいたのはイルマという女性と、妹エマだった。怯える彼女たちだったが、ウォーダディーは襲うどころか2人の安全を気遣う。それはノーマンが初めて垣間見るウォーダディーの優しい一面だった…。やがて新たな任務を受けて出撃するも、その行く手には、ドイツ軍が誇る世界最強のティーガー戦車が待ち受けていた…。