シャリアピンは日本発祥らしい

「シャリアピン」とは、主にステーキのソースとして使われるものです。その名前から海外が発祥かと思われがちですが、実は日本で生まれたソースなのです。

シャリアピンソースが生まれたきっかけは、オペラ歌手のフョードル・シャリアピンだといわれています。1936年に来日した際、彼は歯が痛くて硬いステーキが食べられないということを当時宿泊していた帝国ホテルの料理長に伝えたそうです。そこで、料理長は肉を柔らかくするために叩いて厚さを薄くし、玉ねぎのみじん切りに肉を漬けてやわらかいステーキを提供したといいます。

玉ねぎにはタンパク質を分解する成分が含まれているので、硬い肉をやわらかくすることができたのです。シャリアピンはこのステーキに大変満足したそうです。このときに作られたソースが「シャリアピンソース」と名付けられ、日本では肉料理に合うソースとして広く一般に知られるようになりました。