日本で多い「老舗」が韓国ではなぜ極端に少ないのか?
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なぜ日本には老舗が多く残り、韓国は三代も続く店がないのか?創業100年以上の老舗企業が10万社を超えるという日本と、「三代続く店はない」と言われる韓国。両者の違いはどこにあるのでしょうか。
 韓国は職業による差別意識が強い。背景にあるのは、「偉い人は何もしない」という、儒教に基づく思想だ。「武」より「文」が重んじられ、額に汗して働くことを軽蔑してきた。日本で言う技術職や現業職など、体を使うのは「下人の仕事」という昔からの思い込みが今もある。
 それが顕著に表れるのが飲食業界だ。日本では、腕の良い板前がいれば「何年修業したの?」「どこで修業したの?」などと、尊敬の念をもって尋ねるものだが、韓国ではそうならない。
 韓国では、料理人とは「他人が食べる飯を作る“つまらない職”の人」でしかないからだ。「料理人なんて誰でもできる仕事」という認識なのである。そんな状態だから「板前気質」など育たない。
 韓国料理の世界には、「五色」という考え方はあるが、日本料理のような見た目の美しさにこだわり、器も含めて「目で楽しむ」という食文化はほとんどない。
韓国で街の料理店に行けば、キムチやナムルなどを盛った小皿が次から次へと出てくるが、そこに手の込んだ料理は少ない。皿数だけで勝負している。こだわりを持つ「料理職人」が少ないことの象徴だろう。
韓国では、飲食店が評判になって儲かるようになれば、「今のうちに高く売り払おう」と考える経営者が多い。味・サービスを守れる自信がないからだ。蔑まれている料理人にしても、少しでも給与がいい職場があれば転職を厭わない。料理人であることへの「こだわり」は感じられない。
 同じように、モノづくりの技術者も大事にされていないから、転職が多い。結果として、職場に画期的なノウハウが蓄積するようなことはない。中小メーカーが基礎技術の研究に資金を投じることもほとんどない。だから別の会社に移っても、非熟練工は非熟練工のままになってしまう。 韓国では、今も「職業に貴賤あり」なのだ。