原作ストーリー

西暦2025年、世界は荒廃していた。アメリカは巨大な管理国家と化し、都市には失業者があふれていた。そんな彼らの娯楽といえば、絶えず流されている無料視聴テレビ「フリテレ」で流される残酷なクイズやゲームの番組だけだった。

失業者のひとり、ベン・リチャーズは家族を救うため、難病の娘の治療費を捻出するために、やむなくTV出演に応募する。選抜の末、出演することになったのは、最高の視聴率を誇る人気番組「ランニングマン」。それは全米を巨大なゲームフィールドにした「人間狩り」だった。逃げ延びている1時間ごとに100ドルの賞金を得られ、1ヶ月逃げ通せれば更に10億ドルのボーナス賞金が与えられる。もし捕まればテレビカメラの前で容赦なく殺される。出演者は定期的に自分の姿をビデオで撮影し、撮影したテープを放送スタジオへ投函しなければならない。このテープはもちろん放送される。そして、視聴者による目撃報告、捕獲も可能で、その視聴者に報奨金が支払われる。文字通りのデスレースである。全視聴者を敵にまわしながら、ベンはこの殺人ゲームの出演者として逃げ続けることになるのだった。

ベンは放送スタジオのあるニューヨークで変装の道具と偽の身分証明書を取得し、ボストンへと逃げる。ボストンでハンターの追跡をかわしたベンはギャングのブラッドリーから政府のやり口を知ると共に、反政府ネットワークの存在を知る。反政府ネットワークの協力を得てマンチェスターからポートランドへ逃げたベンはブラッドリーに紹介されたエルトン宅に潜伏させてもらい、3日間の安寧を得る。しかし、ハンターがブラッドリーを拷問にかけたことと、エルトンの母親が通報したことから、再び逃亡の旅となる。アメリア・ウィリアムズという女性の自動車をカージャックしたベンは、デリーを通過し、メイン州を逃げ続け、空港に向かった。