なお実際の事件

> 不倫関係・性関係が継続する状況で、1992年、B(※不倫相手の男)の妻が妊娠した。
妻の妊娠を知ったA(女、独身)は、避妊しながら肉体関係を持つ自分に比べて、避妊を選ぶことなく妊娠できる妻に激しく嫉妬して、2回ほど自ら避妊を拒否する。
やがて同年4月にAの妊娠発覚。BはAに対して「いずれ妻とは離婚してAと結婚するつもりだ」と虚偽の意志を伝え、「今はまだ妻との離婚が成立していないので中絶するように」とAに要求。Aはこの要求を受け入れて中絶した。
手術後、AはBにもう二度と中絶手術を受けたくないから、今後は必ず避妊するよう要求した。Bは「わかった」と言うものの、実際は避妊を拒否することも度々あった。

> Bの妻はAに対して不倫関係に及んだことを責め、自分たち夫婦と家庭の平穏をAに侵害されたことを厳しく非難した。
これを受けてAは謝罪したが、電話での厳しい抗議はその後も続き、Aは精神的に不安定な状態になっていた。
Bの妻から「私は子を2人生んで育てているが、Aは2回妊娠して2回とも胎内から掻きだす女だ」と嘲笑されたことがきっかけで、
Aは中絶したことに対する自責の念がB家族に対する憎悪に転化し、「B夫妻にも子供を失う感情を体験させてやる」という報復感情に支配されて、B夫妻の自宅に放火し子供2人を焼殺した。