よく医師が「塩分を摂り過ぎるのは体によくない」と減塩を促すことがありますが、これも適切ではありません。なぜなら、こうした「減塩ブーム」は、食事が近代化するに伴い、増え続ける高血圧や心臓病の“スケープゴート”(身代わり)としてつくられたものだからです。

実際、1984~1997年にかけて疫学と社会医学会会長を務め、1996~1998年まで米国高血圧学会の会長職を務めたアルダーマン博士が、世界中で21万人もの大規模な生活調査をして、「塩分と高血圧や寿命の短さは関係ない」ということを突き止めた研究結果があります。ですが、減塩を否定する論文を提出した途端に学会誌への掲載拒否や、いわれのない批判を受けるようになるなど、発言を続けることが困難になったことがあります。

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