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日本の伝統精神とは~桜と特攻
日本人は桜をこよなく愛している。しかし愛するがゆえに、明治政府のイデオロギー政策の対象として、桜の花のように散りゆくことは大和男子の美徳と教えられ、先の大戦においては特攻の悲劇を生んだ。

日本人は、世界中の誰よりも桜を愛してやまない。理由は人それぞれだろうが、透きとおるほどの美しさ、圧倒的な量感に心ときめく、といったものが挙がるだろう。
しかし我々日本人ははもうひとつ、世界中の誰よりも桜を愛してやまない理由を知っている。それは、桜の花が散るときには一斉に花びらが散っていくからである。そしてそのシーンに、時として自分自身を重ね合わせるからである。
これまで多くの日本人が、美しい桜の花の散るさまを自分自身に重ね合わせ、果ては死んでいった。その悲劇のひとつが、先の大戦末期に出撃した若い特攻隊員たちであった。ある特攻隊員は出撃にあたり、次のような辞世の句を残している。