BTSには世界中の格差社会であがく若者が共感する|井筒和幸の「怒怒哀楽」劇場(日刊ゲンダイDIGTAL)

嫌なニュースばかりが目に入る。愉快な映画にもとんと出合わない。飲みかけのコーヒーを噴き出したり、手に汗握ったり拍手したりの娯楽映画はどこへいったんだ。
映画人さえ忘れてるようだ。ネット配信がはびこり、映画館という文化自体が遠のいているようだ。

邦画はしみったれた小市民モノ、愛だ恋だのおとぎ話、ウソだらけの推理小説モノ、お悩み相談室か深刻ぶった思い出回顧モノばかり。大人が声を上げて笑える映画は消えうせた。
アメリカ映画もみごとに子供用ばかりで大人の目の醒めるものがない。