>>120 新型コロナ感染症:難しい「肺炎」診断を専門家に聞く
https://news.yahoo.co.jp/byline/ishidamasahiko/20200419-00173569/

間質性肺炎は画像診断で

──肺炎の診断はどのように行うのでしょうか。

松田「発熱、長引く咳、倦怠感といった症状の患者さんが来院した場合、臨床の先生はまず一般的な風邪を疑います。そもそも風邪の診断が難しいのですが、風邪から肺炎を引き起こし、重篤化することはよくあるので、肺炎にかかっているかどうかは患者さんにとって重要です。そのため、聴診器による診断の後、血液検査や画像診断(末梢血白血球増加、CRP陽性、赤沈亢進、胸部X線、CTスキャンなど)をしてみることがあり、血液検査で身体のどこかに炎症が起きているか、画像診断で肺に炎症が起きているかどうかを診断します」

──新型コロナ感染症の肺炎の画像診断はどのようになされますか。

松田「風邪や気管支炎の場合、胸部X線写真やCT像の画像診断で肺に異常はみられませんが、肺炎は上気道(鼻から咽頭まで)、肺を含む下気道(気管、気管支)まで炎症が広がっています。X線写真やCT像で、肺にベッタリとした白い影があれば細菌性(定型)肺炎、肺に摺りガラス状の白い影(Ground-glass Opacity)があれば間質性肺炎としての非定型肺炎に分けます。新型コロナ感染症の肺炎は間質性肺炎で、間質性肺炎を引き起こす原因微生物には他にインフルエンザウイルス、肺炎マイコプラズマ、肺炎クラ●ジア、レジオネエラ・ニューモフィラなどがあります」