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乳児の強制的な連れ去りが判明、中国の地方当局が認め批判高まる 「一人っ子政策」の32年前 2022年7月10日 21時20分

厳しい産児制限政策の「一人っ子政策」が行われていた中国で、1990年に広西チワン族自治区の全州県当局が、規定を超える子どもを産んだ家庭から乳児を連れ去っていたことが判明した。
県当局は養子を希望する家庭に乳児を引き渡す「社会調整」政策の一環だったと主張。

 中国メディア「財新」などによると90年8月、全州県在住で7人の子どもがいる夫婦が規定違反の罰金を払えなかったため、地元当局者が末っ子の男児を強制的に連れ去ったという。

 夫婦は男児の行方を求めて情報開示を陳情し続けてきたが今年7月、県政府は「連れ去りではない。当時全県で行われていた『社会調整』で、記録が残っておらず、男児の行方は不明だ」と文書で回答した。