これには驚いてしまった。「飛沫」というのは、咳やくしゃみをした時に目に見えるようなつばきのことだけではなく、医学的には「5ミクロン以上のもの」とされており、数多の感染症対策マニュアル、医師の執筆した文書などにそう書かれている。そこに、0.1ミクロンの新型コロナウイルスが含まれているというのが大前提なのだ。

ところが「富岳」は、5ミクロンよりはるかに大きな20ミクロン以下の飛沫が、マスクをしていても気管奥にまで達するという計算結果を弾き出している。つまり「マスクをしていても、マスクをしていない時と同じように感染する」ということになってしまうのである。

マスクをしていても漏れているし、マスクをしていても吸い込んでいる。一体、なんのために「マスク、マスク」と圧力をかけられているのだろう? どこまで正しい解釈が専門家からなされているのだろう? 腑に落ちないことばかりだ。