セウォル号の引き揚げは中華人民共和国交通運輸部の国営企業上海サルベージが担当し、韓国政府に巨額の追加請求を行ってる。

2017年4月13日、韓国・アジア経済などによると、韓国の旅客船セウォル号の船体引き揚げを担当した中国企業・上海サルベージが、作業期間の延長に伴う費用などを追加で支払うよう韓国政府に求めていることが分かった。

韓国海洋水産部によると、上海サルベージと韓国政府がセウォル号引き揚げに関し締結した契約の金額は916億ウォン(約88億円)。
2015年8月当時の契約は851億ウォン(約82億円)だったが、遺品などの流失防止のため海底にフェンスを設置した費用と、韓国側の機関が船体調査を行う際に上海側が撤収した費用がその後加えられたものだ。
3段階に分けられた作業が完了するごとに定められた金額を支払う方式で、作業遅延により発生した費用は原則として受注側(上海サルベージ)の負担となっていた。

しかし引き揚げが終了した現在、上海側は総費用が2800億ウォン(約270億円)に上ったと主張しているという。作業自体が難航し着手から引き揚げまで2年近く要し、当初16年6月末としていた引き揚げ目標が結局今月11日までずれ込んだことが主な原因だ。

要請を受け韓国政府は上海側と協議に入っているが、韓国側としては「発注側の指示」または「不可抗力」により発生した費用のみ追加する方針とのこと。韓国側が想定する追加支払い額は300億?500億ウォン(約29億~48億円)とされ、上海側の要求額とは数百億ウォンの大きな開きがある状態だ。