>>329
ボキは○○歳で、そのとき有楽町線のシートに座っていた。その猥雑な地下鉄はカビ臭いトンネルをくぐり抜けて進行し、飯田橋駅に到着しようとしているところだった。一月の冷ややかな雨がタイルを暗く染め、ウールのコートを着た恵体たちや、のっぺりとした通路のコンビニ前に立った恵体や、キングサイズの紳士服屋の広告板やそんな何もかもをむっちりしたロココの絵画のように見せていた。やれやれ、また着ぐるみか、とボキは思った。_φ(・ω・`)