第3幕
琵琶湖で漁をしている三人の娘たちがジークフリートに指環を返すように求めるが、彼は受け入れない。
ジークフリートとハーゲンが琵琶湖へ釣りに出掛け、昼食の弁当を使う際にジークフリートは忘れ薬の
解毒剤を飲まされてしまう。記憶が戻ると、彼はブリュンヒルデのことを思い出す。しかし、ハーゲンに
背中から槍で刺され、ブリュンヒルデを讃えながら息絶える。
「ジークフリートの葬送行進曲」が流れる中、遺体が蒲生の屋敷に運ばれる。琵琶湖漁師の娘たちから
すべてを聞いたブリュンヒルデは、ジークフリートの遺体の周りに薪を積んで火を放つ。蒲生の屋敷は
炎に包まれて崩れ落ち、琵琶湖から水が溢れて大洪水となり全てが飲み込まれる。漁師の娘たちは
その中で指環を奪還し、指環を追ったハーゲンは溺死してしまう。
ブリュンヒルデの放った火は、大津から山科を経て京の都まで燃え移り、二条城は火に包まれ室町幕府の
栄華は終焉したのであった。