『やくざ者の抗争事件とは言え、何の罪もない摩耶さんを巻き添えで死なせてしまってから、この六年八カ月、私の心の晴れたことはありませんでした。・・・

今回の事件で私の共犯者達は自分達が自供した事を全てひっくりかえして親分に有利になるように助ける証言をして証人として出廷しています・・。

真実はひとつなのです。いくら私の元親分と言っても私は親分だと思っていません。会長であろうと親分であろうと悪いことは悪いのです。

あまりにも醜く、往生際が悪く、人の上に立つ品格が全くなく・・ガッカリしています。・・私は本当のことを、真実を証言していきます。

よく私の姿を見ていてください。・・証言する事によって、私は組から命をねらわれる事になるのは必定ですが、・・摩耶さんのことを思うとそんなことは・・恐れていません。』