「今年3月の世界選手権は4年ぶりに、さいたまスーパーアリーナで開催されました。当然、連日の満員を期待していましたが、空席がかなり目立ちました」

 あるフィギュアスケートファンも言う。

 「ゆづ(羽生)がいた頃は、全然チケットが当たらなかった。最近は優良席でさえすごく取りやすくなったので驚いています。スタンドはガラガラの状態のこともあります」

 「羽生さんが競技をしていた頃は、各社で激しい争奪戦が繰り広げられていました。日本のテレビ局は1年間で10億円以上の放映権料を支払っていたといわれていて、ISUが得ていた放映権料のうち約4割は日本が占めていたとの試算もあるほどです」(テレビ局関係者)

「羽生さんがNHK杯で優勝した2015年は、ゴールデンタイム前の16時~18時45分の放送枠だったにもかかわらず、18%という驚異的な数字を叩き出しました。羽生さんが出ない試合は、全日本選手権でも世界選手権でも視聴率はガクンと下がり、当時、彼の“出欠”はテレビ局にとって死活問題でした。引退したいまとなっては、もう視聴率アップは期待できず、放映権の支払いも激減しているでしょう」