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神経症性障害とは 「神経症性障害」とは、心理的な原因(心因)からおこってくると推測された精神障害をまとめた総称です。約100年前、当時、「訳のわからない」と見なされた神経症症状の「了解」を試みたのは、精神分析の創始者であるフロイトでした。
人が睡眠中にみる「夢」とともに、精神的な病気で出現する「症状」は、当時、「脳の変調のせい」と考えられていたのですが、その中に「意味」を読みとれる場合がある、と気づいたのです。 何らかの事情のせいで、解決できず、直接に表現することもできない、しかも放っておくこともできない問題を、こころが無意識的に、症状を通じて表している、と考えました。
そして、それまで意識できなかった「意味」を患者さんが理解すると症状が消失する、と気づいたのです。このような心的構造をもった精神疾患を、彼は「神経症」と命名しました。
その後、不安障害、パニック障害、気分変調症(抑うつ神経症)、強迫性障害、社交不安障害、転換性障害(ヒステリー)、解離性障害、恐怖症などが、この中に含められ、心理的なアプローチが探究されてきました。