メルトダウンFile.6 原子炉冷却 12日間の深層 ~見過ごされた“危機”~

地震発生から約2時間後、イソコンの確認に向かった現地対策本部の発電班員が目にしたのは、「モヤモヤと出ている蒸気」だった。
この情報を元に、現地対策本部の発電班は、実際には止まっていたイソコンを「作動している」と判断した。
実は、発電所内にイソコンを動かした経験のある人は1人もいなかった。

アメリカではイソコンを定期的に、実際に起動し、原子炉の熱を除去する性能を確かめる「実動作試験」が義務づけられている。