「竜とそばかすの姫」レビュー 危険すぎるメッセージと脚本の致命的な欠陥(ITmedia ねとらぼ)

彼女たちはそもそもの立ち位置・行動が矛盾しており、またそれを正当化するほどの性格の描き込みが行われているわけでもない。残念ながら、物語上「すずを駅まで運ぶ」以外の要素が与えられていないのである。

そして、実のところ彼女たちがいなくても、舞台を田舎にせず、すずが自転車等で武蔵小杉に向かう、というようなシナリオにすれば、成り立ってしまう展開だ。
そもそも急いで向かわなければならない、という状況で悠長にバスに乗る、という演出上奇妙な点も解決する。
地域住民たちもすずのための道具にすぎず、それにより脚本が不整合を起こすのであれば、そもそも舞台が田舎である必要はない。