太宰治は戦争中に執筆(発表は戦後)した『お伽草紙』の中で、「桃太郎」を「私の物語に鋳造し直すつもり」だったが、
完璧に強い桃太郎を描くことが自分にはできない、「いやしくも桃太郎は、日本一という旗を持っている男である。日本一はおろか日本二も三も経験せぬ作者が、そんな日本一の快男子を描写できる筈が無い。」として執筆を断念したと記している。