毎夜、日本全国、何処かの街角に立ち、誰かを褒める人がいる…「すごくほめます」と手書きの段ボールを掲げる「褒めますおじさん」（42歳）。この2年間、足を止めてくれた人を、ひたすら褒め続けてきた。おじさんに褒められた多くの人は、笑顔でその場を後にする。かつては、地元・栃木で会社員をしていた褒めますおじさんだが、ギャンブルにハマり、生活は逼迫…父が病に倒れ、住宅ローンが支払えなくなった実家は差し押さえ、気が付けばホームレスになっていた。追い詰められた末に思いついたのが「路上で人を褒めること」。人を褒めることだったら、自分にも出来るかもしれないと、今の生活が始まった。意外にも、「褒めてほしい」とやって来る人は後を絶たない。ある夜、褒めますおじさんの前に現れたのは、映画監督になることを夢見る中国人留学生。コンビニでアルバイトをしながら、難関・東京藝術大学大学院に入るため猛勉強中だという。彼が、見ず知らずのおじさんに褒められたい理由とは？人を褒めるおじさんと、おじさんに褒められることで心の中の「何か」を埋めていく人々…令和の路上物語を見つめた。

【語り】黒木華　　【放送時間】14:00～14:55