2019/07/23 17:00
ジャニーズの暗部に触れないメディアの罪 少年たちへの"性的虐待"という事実
・・・古い話で恐縮だが、私が実際に体験したことを書かせてもらいたい。
田原俊彦、野村義男、近藤真彦の「たのきんトリオ」がブームになったのは1979年からである。
私は、その頃、『週刊現代』編集部にいた。
1981年4月30日号の『現代』に、私が担当した「アイドル育成で評判の喜多川姉弟の異能」という特集記事を掲載した。
異能というのは、ジャニー喜多川の性的嗜好を指している。『文春』が連載をやる18年も前のことである。
記事が出て、講談社の社内は大騒ぎになった。ジャニーズ事務所が「今後、講談社には、一切うちのタレントを出さない」と通告してきたのである。
しばらくして、私に一言もなく、会社は私の『婦人倶楽部』への異動を発表した。講談社は、私を『週刊現代』から外すことで
ジャニーズ側と手打ちをしたのである。怒り、呆れ、辞めようと思ったが、私には勇気もカネもなかったから、思いとどまった。
ジャニーズ側は、私の件で、出版社を黙らせるにはこの手に限ると考えたのだと思う。講談社は社員を蔑ろにして目の前の儲けを優先したのである。