9月30日(土) 04:50~05:20

福島県沖は、黒潮と親潮が交わる潮目の海で、1年を通して豊富な水産資源に恵まれていることで知られている。
この豊かな海から水揚げされた海の幸は「常磐もの」として高く評価され、地元の人たちのなりわいを支えてきた。
そのなりわいを脅かす問題として、漁業者たちが不安視してきたのが、福島第一原発の処理水の海洋放出だ。
福島県相馬市の若手漁師、菊地栄達さんも処理水放出には、疑問を感じ続けてきた。
自身が父に憧れて漁師になったように、小学6年の息子もまた「漁師になりたい」と話す。
しかし、処理水の放出が近付く中で、福島の漁業の将来に不安を感じてきた菊地さんは、息子の夢を素直に喜ぶことが出来ずにいた。
漁業者が反対を続けるまま、海に流され始めた処理水。
菊地さんは戸惑いを感じながらも、息子たち次の世代に福島の漁業をつなぐため、きょうもふるさとの海へ船を出す。

福島放送