戦国時代の鎧と兜のウソ

戦国時代と聞いてイメージするのは屈強な鎧を身にまとって戦場を駆ける勇ましい武将の姿ではないでしょうか。しかし、マンガや五月人形などで見る甲冑は「大鎧」と呼ばれるもので、戦国時代の武士は着用していません。

大鎧は平安時代から鎌倉時代の甲冑で、戦国時代は「当世具足」と呼ばれる鎧を着用していました。当世とは近代的という意味で、戦国時代になると刀や槍など武器の使用に合わせて動きやすい身軽な防具へと変わりました。

そして、かなりガッカリする事実が武将の兜に付いている「立物」のこと。

たとえば、直江兼続の兜であれば「愛」の飾り(立物)が有名ですし、伊達政宗の兜には大きな「三日月」の飾り、真田幸村は「六文銭に大きな鹿角」など、武将によって様々な立物がありますよね。

しかし、これらの立物は美術性を重視して江戸時代に作られた「変わり兜」と呼ばれるもので、実際に戦国時代の武将が用いた確証はないようです。つまり、江戸時代の職人が作った鑑賞用の兜ということ。
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