大谷翔平 侍の背番号16の意味 珍しく声を荒げた前回の辞退からようやく動き出した時計【WBC】

17年の前回大会では日本代表の中心として期待された。しかし、右足首の故障で無念の出場辞退。プレーしていたはずの大会期間中に取り組んだリハビリでは珍しく心が波立った。

 ブルペンでトレーナーから右足首の使い方を指摘されると「分かってますよ!」と声を荒らげた。思うような動きができず、半ば八つ当たり。見守っていた当時日本ハムの指揮官、栗山監督は「あれは大変だった。ああいう大谷はなかなか見られない」と強烈な印象が残った。

 今回の背番号はエンゼルスで慣れ親しんだ17番ではなく、かつて日本代表として背負い、愛着のある16番を選択。「あまり大きなこだわりはない」と言いつつも「前回出られなかったのが一番かな」と語った。無念の思いを刻んで止まっていた時計の針がようやく動き始めた。