戦死しても“英雄”にはなれない みんなで勇気を持って「非国民」になろう(日刊ゲンダイDIGTAL)

「立派に戦って死んでまいります」と言って出征した青年たちは、最前線で気づく。自分たちが使い捨ての駒であり一兵卒の命など国にとって取るに足らぬものであることを。
そして戦陣訓の「生きて虜囚の辱めを受けず」の文言に縛られて逃げられず、限界を超えた持久戦を余儀なくされ、多くの人が餓死した。
彼らにも人生があり、家族や恋人があり、将来の夢もあったはずだ。

戦争がそのすべてを台無しにした。死んで「英雄」や「軍神」と呼ばれたとして何になるだろう。彼らを覚えているのはごくわずかな身内だけだ。すぐに時のかなたに忘れ去られる。