>>308
どうせ敵が来たら、老人子供は殺されるだろうし、女は敵の領土に連れ去られて毒牙に
かけられるのだろうからと、生きながらに離別を決意し、娘を軍営の門のところに捨てる親もある。

看護婦に至っては、軍の移動の際に衛生兵が置き去りにした頼れる者のない重傷者の看護を
続けている。
その様子は非常に真面目で、とても一時の感情に駆られただけとは思えない。

さらに、軍の作戦が大きく変わると、その夜の内に遥かに遠く離れた地域へ移転することを命じられ、
輸送手段を持たない人達は文句も言わず雨の中を歩いて移動している。