■真面目とおふざけのバランスは“絶妙”「僕がブレなければふざけたことにはならない」

――今お話しいただいたように、「捜査一課長」は真面目な刑事ドラマでありながら、一方で、一風変わったご遺体が出てきたり、本田博太郎さん演じる笹川刑事部長が
面白い恰好で登場したりと小ネタ要素も満載です。この真面目さとおふざけのバランスについてどうお感じですか。

 バランスは絶妙だと思います。だけど、大岩はそういった部分に触れたり、ツッコんだりはしません。あくまでも真面目に「たこ焼きを握ったご遺体!?」と言いますよね(笑)。
あるいは、本田さんがすごい恰好で登場しても真剣な表情で「ありがとうございます」と言っている。つまり、どんなご遺体が出てこようが、本田さんが何をされようが、
僕がブレなければふざけたことにはならないんです。
 仮に「お好み焼きを被ったご遺体?(笑)」と僕が笑ってしまえば、視聴者さんと同じ目線で笑うことになってしまうんです。さらにカメラの撮り方も、決して“笑い”として撮らずに、
カット割りの妙でいかにも真面目なドラマに仕立てていることも見事だと思います。