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ロシア人の日常生活は何世紀にも渡り、厳しい生存競争にさらされてきた。庶民の生活は極めて困難だったため、憂慮の表情がロシア人の日常の表情になった。

 こうした条件の下では、笑顔は、幸福、豊かさ、良い気分といった例外的な状態を表すにとどまり、いきおい、例外的な状況で少数の人間に見られるにすぎないことになる。だから、こういう笑顔はすぐに誰の目にも止まり、疑問を持たれたり、妬まれたり、場合によっては「何ニヤついてんだよ?」と敵意を持たれたりすることもあるわけだ。