上 昌広(かみ まさひろ)医師
https://bunshun.jp/articles/-/33856
今回の新型コロナウイルスの流行においては、地中海のクルーズ船「コスタ・スメラルダ」(総トン数18万5,010トン)で、乗客に発症が確認され6,000人強の乗客乗員が一時足止めされるという事件が発生している。
イタリア政府の対応は日本とは全く違った。2名の感染者について処置をした後、12時間で乗客は解放された。

なぜ、イタリアと日本はこんなに違うのだろう。私は経験の差だと思う。

そして経験に乏しい日本は、従来と同じ方法で検疫を強行してしまった。その結果が、歴史に残る集団船内感染だ。
一方、イタリアは柔軟に対応し、旅行客の健康を守った。2月12日現在、イタリアでの新型コロナウイルスの流行は確認されていない。